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徳島県の鳥専門と犬猫往診の動物病院

ここではお迎え健診の重要性についてご説明します。

「お迎え健診」とは鳥さんをお迎えしてはじめに受ける健康診断のことです。
お迎えしたばかりの子はショップ・ブリーダーなどの流通経路の中で様々な感染症に接触する可能性があります。
感染症の中には早期に治療をしなければ治癒が困難となるものも多くあります。
私たちはそのような理由から、お迎えしたらできるだけ早い健康診断をおすすめしてます。

お迎えしてできるだけ早くきていただくことをおすすめしてます。お迎えしてそのまま病院に来るでもいいですね!

感染症の検査には1週間分の便があると検査の精度が高まります。

健康診断の項目には以下のものがあります。

身体検査体重, 体格(BCS), 触診・視診, 聴診(心音・呼吸音)
糞便検査直接鏡検, 染色検査, ショ糖浮遊法
そのう液検査直接鏡検
画像検査レントゲン検査, 造影検査, 超音波検査
血液検査血液学検査(白血球、赤血球)、血液性化学検査
遺伝子検査感染症検査

表の中でもお迎え健診には感染症の検査が重要です。

感染症の中には感染して発症(症状を示す)と治癒が難しいものが多いです。
症状を強く示す前に感染症検出し、早期に治療することが重要です(詳しくは「飼い鳥の感染症」をご覧ください)

< 遺伝子検査以外で見つかる重要な病気 >

  • Macrorhabdus ornithogaster
  • 酵母様真菌でカビの一種です。
  • 多くのオウム目、スズメ目、キジ目、ダチョウ目、カモ目、コウノトリ目
  • 他にオオハシ類、ハト類、タカ類、ペンギン類や野鳥でも見つかっています。
  • セキセイインコ、マメルリハ、カナリア、キンカチョウでは重篤になることが多いです。
  • 主に垂直感染です(親から雛への感染)
  • 同居鳥の間での便や吐物の摂取による水平感染
  • 感染初期は無症状が多いです。感染が進行すると症状を示します。
  • 胃炎症状:吐き気、嘔吐、食欲不振、胃痛(沈鬱、膨羽、前傾姿勢、腹部を蹴る)、黒色便(胃出血)
  • 消化不良:細粒便、粒便など
  • 糞便検査
  • 遺伝子検査
  • 抗真菌薬の内服・注射
  • 対症療法:胃腸薬、抗生剤、止血剤など
  • 消化不良があれば食事の変更も検討(胃に優しいシードやペレットへの切り替え)
  • トリコモナス(Trichomonas gallinae
  • 鞭毛虫と呼ばれる寄生虫の一種です。
  • 口腔、食道、そのう、上部小腸に寄生します。
  • 副鼻腔、内耳、気管、肺、気嚢に迷入することもあります。
  • ブンチョウ、セキセイ、カナリア、ハトで多いです。
  • 免疫の低い雛で発症することが多いです。
  • 親鳥から雛への感染が多いです。
  • 糞便を介した感染も示唆されてます。
  • 器具や飲水を介しての感染もあります。
  • 口腔内に粘液貯留、口を気にする、嚥下障害、食欲不振、傾眠、膨羽、削痩
  • くしゃみ、鼻水、結膜炎
  • 外耳孔から空砲の突出(ブンチョウ)
  • そのう液検査
  • 口腔内スワブ
  • 抗原虫薬

クリプトスポリジウム症

  • クリプトスポリジウム
    (Cryptosporidium meleagridis, C.bailey, C.galli, C.proventriculi, C.ornithophilus)
  • 腸管寄生性と胃寄生性
  • コザクラインコで多いです。
  • 幼いオカメインコでも時々見つかります。
  • オウム目(マメルリハ、バタン、オオハナインコ、コニュアなど)、キジ目、ガン・カモ目、ダチョウ、フィンチでも報告があります。
  • 糞便の経口摂取
  • 自家感染も成立します。
  • 吐き気、嘔吐、削痩など
  • 軟便、下痢
  • 呼吸器症状や腎不全を引き起こすことも報告あります。
  • 糞便検査(ショ糖浮遊法)
  • レントゲン検査:中間体の膨隆など
  • 遺伝子検査
  • 完全に駆虫することは困難
  • 対症療法(胃腸薬、止血剤、二次感染予防)
  • 胃に優しいシードやペレットへの切り替え

コクシジウム症

  • Isospora属、Eimeria属など
  • 国内ではブンチョウのI.lunarisが多いです。
  • 現在はブンチョウで多いです。
  • 糞便の経口摂取で感染します。
  • 一般的に免疫の低い雛で発症します。
  • 通常は無症状のことが多いです。
  • 軟便、下痢、粘液便、腹部膨大、血便 など
  • アトキソプラズマ症の原因にもなっている可能性
  • 糞便検査(花粉との区別に注意)
花粉
  • サルファ剤やトルトラズリルなど
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