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徳島県の鳥専門と犬猫往診の動物病院

手術

症例紹介:卵塞症(2卵塞)

2つの卵が詰まってしまい、手術をしたセキセイインコさんのご紹介です。
元気食欲の低下と少しお腹が膨らんでるとの主訴で来院されました。

触診したところ腹部に卵があることを確認し、レントゲンを撮影したところ、正常卵が1個と割れた卵が1個あることが確認できました。正常卵は卵管口(卵管の最後のところ)の近くまで来ていたため、圧迫排出(卵出し)を試みましたが、卵管口が正常に開かなかったため、圧迫排出は困難でした。

卵塞症について
概要
卵が卵管内で一定時間以上排出されない状態のことです。
一般的には排卵後24時間以内に産卵するため
1日以上お腹の中にある卵を産まない場合は卵塞症と判断することが多いです。

原因
低カルシウム血症(過剰な産卵、カルシウムの摂取不足など)による卵殻の形成異常
卵管口の閉鎖、寒冷や環境変化などのストレス、骨格異常、腹壁ヘルニア、高齢など
初産、過産卵の個体で多く、冬季に多いのも特徴です。

症状
元気低下、食欲低下、膨羽、軽度の腹部膨大、排便障害、糞便への血液の付着など
低カルシウム血症では沈鬱、振戦(震え)、歩行の異常(足の力が弱いなど)など

診断
触診、レントゲン検査など

治療
低カルシウム血症を疑った場合はカルシウムの投与
卵圧迫排出処置
外科的摘出(再発防止のため可能であれば卵管まで摘出します)

予防
発情抑制
適切なカルシウムの補充

このままでは状態が徐々に悪化していく可能性があったため、外科的に卵を摘出することにしました。卵塞症の手術では卵の摘出と、再発防止のために可能であれば、卵管の摘出も同時に実施します。

正常卵は卵管を切開後、卵管に穴を開け内容を吸引し、破砕して取り出します。
卵管は体の中で卵管間膜により固定されています。卵管間膜は血管が発達しているため、半導体レーザーメスで出血を防止しながら切開していきます。

途中まで卵管間膜を切開したところで、2つ目の割れた卵が見えてきたので、その部分の卵管を切開し、摘出しました。その後は最終的に卵管を摘出することができました。

摘出した卵
摘出した卵管
(苦手な方のために白黒加工にしてます、、、)

術後の経過も良好で無事退院となりました。
お腹スッキリしてよかったね!!今後は発情抑制を頑張りましょう!

永嶋 惇平

2014年4月 日本大学生物資源科学部獣医学科入学 2020年3月 日本大学生物資源科学部獣医学科卒業 2020年4月-2025年3月 横浜小鳥の病院 勤務 2025年5月 とくしま鳥の病院 開院

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